研究会について


【設立に至る経緯あるいは理由】

 中国,四国,九州の地区の整形外科医が,脊椎脊髄全般にわたって自由に検討し,診断・治療に役立てることを目的に1973(昭和48)年10月,児玉寛(岡山大学),山本博司(徳島大学),木下博(中国労災),村上弓夫(広島大学),新宮彦助(山陰労災),上平用(鳥取大学),冨永積生(島根県立),服部奬(山口大学),竹光義治(九州大学),矢野楨二(久留米大学),成尾政圀(熊本大学),田島直也(長崎大学),酒匂崇(鹿児島大学)が世話人となり,西日本脊椎研究会の準備会が発足した.
 準備会では,1.会の名称を西日本脊椎研究会とする,2.会の目的は,脊椎脊髄全般にわたって各方面から自由に討論し,診断・治療の進歩に役立てること,3.範囲として,中国,四国,九州の各大学およびその関連病院の整形外科医のほか脳神経外科,神経内科,耳鼻科,眼科,生理,解剖などの関連部門の人も含む,4.会員は世話人の推薦によるものとする,5.会の開催は原則として年2回とする,6.開催地は,西日本整形災害外科学会,中部日本整形外科災害外科学会,中国・四国整形外科学会などの機会に行い,持ち回りとする,7.本会の事務取扱所を山口大学整形外科教室に置く,8.会の記録を何らかの形で残す,の8項目を申し合わせた.それをもとに翌1974(昭和49)年6月8日に,第1回研究会が「頚椎を主とする後縦靱帯骨化症」という主題のもと,福岡市で竹光義治によって開催された.

【設立以後の歴史】

 本研究会は,1974(昭和49)年6月8日の第1回研究会以来32年を迎える.現在の会員数は750名を超え,研究会誌として,毎年『西日本脊椎研究会誌』を発行している.研究会は,春・秋の年2回,中国・四国・九州・沖縄の各地域を持ち回りとしながら開催されている. 本会はsemi closed meetingであり,卒後3年以上で,脊椎・脊髄疾患の診断と治療にある程度の経験を持っている医師が会員である.このため,研究会では主題に関連する内容が網羅され,かなり高い水準での発表や討論が行われる.発表演題はすべて西日本脊椎研究会誌に掲載され,学会後も主題に関連する症例に遭遇した際には会誌を引き出して参考にし,詳細に検討・検索できる点において大いに活用されている.本研究会は,当日だけでなく会誌を通しても,中国・四国・九州・沖縄地域において脊椎疾患の治療水準を高める一助になってきた.

【会誌等の発行】

 『西日本脊椎研究会誌』が毎年1回刊行されている.

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